今回は、鍼灸師を目指している人で、どこの養成機関に行けばいいか迷っている人向けの記事になります。
①鍼灸学校へ3年行って卒業すれば、はり師・きゅう師国家試験の受験資格が得られる
鍼灸師になるためには、鍼灸学校へ3年間行って卒業する必要があります。
それが、はり師・きゅう師の国家資格を得るために必要な最低事項です。
鍼灸学校へ3年間行き、卒業すれば、自動的に、鍼灸師になれるわけではありません。
鍼灸学校卒業は、はり師・きゅう師国家試験の受験資格が得られるだけで、この国家試験に合格しなければ、はり師・きゅう師の国家資格は得られないのです。
国家試験は筆記試験のみです。
4択で○をする試験となります。
ちなみに、「はり師」、と、「きゅう師」は別々の資格で、よく「鍼灸師」とひとくくりで呼ばれますが、実際には、「二つの資格」を併せ持っているのです。
国家試験でも、はり師、と、きゅう師、の問題に両方とも受からないと、本当の意味での「鍼灸師」にはなれないのです。
実際、はり師の試験は受かったけど、きゅう師の試験は落ちた、いわゆる「はりだけ師」もいるし、逆パターンで、「きゅうだけ師」もいます。
「はりだけ師」は「はり」はできますが、「きゅう」はできませんし、逆パターンで「きゅうだけ師」は、「きゅう」はできても、「はり」はできません。
そういった場合、両方ともそろって、晴れて本当の意味での鍼灸師になるには、再度、国家試験に合格する必要があります(試験は年1回)。
②近年は、4年制の鍼灸大学が増えている
近年では、4年制の「鍼灸大学」が増えています。
鍼灸大学へ行こう、と考えておられる方もいらっしゃるでしょう。
ですが、私見ではありますが、はっきり申し上げますと、
「3年間で受験資格が得られるのに、わざわざ4年も大学へ行く必要はない」
というのが本当のところです。
なぜ、4年制の鍼灸大学が増えているのか?
理由は、単刀直入に言って、
「学校側が、その方が儲かるから」
です。
1年余分に学校へ行けば、当然、お金と時間が余分にかかります。
1年余分に学校へ行くメリットが、はたしてあるのかないのか?といえば、
「1年余分に学校へ行くメリットはない」
が、正解です。
なぜなら、この業界は、出身校で決まるのではなく、
「国家資格を取って、晴れて鍼灸師となってからどれだけ努力して良い経験を積むかにかかっている」
からです。
「鍼灸大学はいわゆるFランク大学」
鍼灸大学へ行こうと考えておられる方の中には、
「大卒の学歴が欲しい」
という方もおれれるかもしれません。
が、こう言っては失礼ではありますが、日本で一番最初に設立された「明治鍼灸大学(現・明治医療大学)」をはじめ、どの鍼灸大学も、いわゆる「Fランク大学」で、仮に鍼灸業界を離れるのことになって、一般企業に就職しようと思っても、ほとんど学歴の効力はありません。
よって、純粋に鍼灸師になって活躍したいのであれば、なにも意味のほぼない「4年制の鍼灸大学」へ行く必要などなく、3年制の「鍼灸専門学校」で充分です。
また、「鍼灸大学」を含め、「鍼灸専門学校」の教育レベルは、どこも似たり寄ったりです。
なぜなら、教える側が、ほとんど臨床経験もない鍼灸師だったり、また、開業して成功たこともない鍼灸師、が教えているからです。
「本当に繁盛している鍼灸院の鍼灸師はそもそも学校で教えている暇などない」
のです。
ですので、結論的には、
「近くて、なるべく家から通えて、学費のできるだけ安い鍼灸専門学校へ行く」
ことを、ここにお勧めします。
こういった、言いにくい本当の話をしてくれる先生はなかなかいないかもしれません。
が、これらは、「本当のこと」です。
この記事がお役に立てれば幸いです。