今までに読んだ時間術の本
私は今までに、数冊の「時間術」、「時間管理法」、「タイムマネジメント」に関する本を読んだ。
そのどれもが、素晴らしい内容であり、参考になるものばかりだった。
が、一つ、欠点というか、これらの本の時間術の暗黙の前提として、書いてはいないが、
「そもそも完全なる健康体であり、体力が物凄いある人」
が対象になっている、ということがあった。
だから、体の弱い人、や、体調のすぐれない人、は、そもそもこれらの時間術を実行に移すことは難しいように思えた。
また、いろいろな時間術の「ノウハウ」は参考になるが、
「で、時間術によって時間管理をしっかりとできたとして、そもそもそれによってできた時間を何に使うの?」
という、物凄く肝心なことが、すっぽりと抜け落ちてしまっているように思えた。
だから、時間術によって、余分の時間が生まれても、またその時間を「いわゆる有効なこと」に使う、ということで、結局疲弊してしまうだけではないのか?という疑問も生まれた。
そういったわけで、「もっと良い、これだ!という時間術の本はないかな?」とは、ずっと感じてはいた。
新たに時間術に関する本を購入
で、ある日、いつも行く書店に行くと(私はだいたい週3~5はその書店を訪れる)、また、時間術の本が目に入った。
内容をチラ見して、「まあ少しよさそうかな、だいたい一つの事柄について最低5冊、できれば10冊読め!という人もいるし、時間術の本なら数冊読んだけど、ダメ元で購入してみよう」という感じで、購入した。
「超多忙な弁護士が教える 時間を増やす思考法」谷原誠著
という本だ。
結論的に「アタリ」だった。
ノウハウ以前の根本的な問題を思考
まず、時間術という、いわゆる「ノウハウ」以前の心構えや、「そもそも時間術によって使える時間を増やすことによってどうなりたいのか」、という「根本的な問題」を軸に、正に時間を増やす「思考法」としているところが気に入った。
単なるノウハウ本ではなく、時間術によって使える時間を何に注入して、その結果どうなりたいのか、どうしたいのか、という「思考」の方法に重点を置いて全編が書かれていて、結局、それは、「どう生きるのか?」、「どう生きたら幸せになれるのか?」という時間術を超えたところまで言及されている。
そこは、今までに読んだ時間術の本にはないところだったので、非常に感銘を受けた。
休憩・睡眠こそ時間術の鍵という発想
そして、「休憩と睡眠をたっぷりとるほど時間は増える」という、通常の時間術とは、根本的に正反対の発想が、また、役に立つと感じた。
「睡眠時間を削って時間を捻出する」、とか、「超スキマ時間も無駄にしない」という発想とは真逆なのだ。
それよりは、しっかりと睡眠を取ることで集中できる時間が増える、疲れる前に休憩を取ることを習慣にすることでパフォーマンス向上が維持できる、とにかくぶっ続けで作業をしない、という時間術。
これであれば、体力に自信がない人でもある程度参考にできるのではないか?と、感じた。
時間術の本はこれで決まり
私は、この本を最後に「時間術に関する本」をもう購入することはないだろう。
そして、この本を何度も読み返し、自分の血肉としていくだろう。
そのくらい、「時間術に関する本は、これで充分」という手ごたえのある本だったのだ。
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